長編小説

NAOMIKU☆
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最高ランク : 157 , 更新: 2017/08/20 6:00:22

『君と俺の知らない秘密』



「……えっ?」

玲於の言葉に理解ができない。

「いつか見ちゃったんだよね。棚の中の一番下に入った知らない茶色いA4サイズの封筒」

それには玲於を引き取るための注意事項、契約書、誕生日、性格等が書いてある紙が入っていたらしい。
本当の名字も書いてあったらしいが昔過ぎて忘れてしまったらしい。

なんて酷い奴…。

玲於を捨てた見えない奴に怒りを向けた。こんなに綺麗な子を捨てたなんて今頃後悔している頃だろう。

「お父さんとお母さんに封筒押し付けてどうして捨てられたのか、家はどこにあるのか聞いてみたりもしたけど結局何も教えてくれなかった。」

どこか悲しそうな顔。
普段の玲於からはまるで想像できない。

「大丈夫、大丈夫…。俺たちいるよ。」

ぎゅっと小さな体を抱き締める。

「俺達も本当の家族じゃないけどきっといつか家族以上の関係になろ?」

俺の肩に顔を埋めていた玲於が小さくて震えた声でうん…。って言ったのが聞こえた。

ピコンッ

「「うわぁ!?」」

空気の読まないLINEの音に二人とも声を出した。そんな姿にブフッと思わず笑ってしまった。

『後で一緒に○○に食べに行かへん?』

龍友君のお誘い。今度はGENEのみのグループに送りに来ていた。

「玲於、どうする?」

「んー、行こうよ。どうせ暇じゃん。」

「そうだねって、昨日まで敬語だったのにもうタメ!?」

俺の言葉に玲於がえっ?って言う。

「家族に敬語使わなきゃならないの?」

なんて奴だ、そこを取るなんて。

「いや、いいけど…。じゃ、いいじゃん。ほら、早く行こ!」

すっかり元気になった玲於に思わず笑みが溢れる。

これは龍友君に感謝しなきゃかな?w

「お姉さん、お邪魔しました!」

「お姉さんだなんて玲於く~ん♪」

ちゃっかりお母さんを虜にしていた。

コラ、止めなさい。

「行って来まぁすばばあw」

「一生帰ってくるな。」

「ごめん冗談w行って来ます!」

「行ってらっしゃい!」

一通りいじり倒して実家を出た。



「お、やっと来た。」

「玲於と亜嵐君遅ぉい!」

「いたっ」

先に来ていた隼が俺たちの頭をチョップした。でも玲於は隼の頭をその倍の強さで叩いた。隼がいたぁ~いと言った。
今回来たのは定食屋。まだ全然人気のないかつ未成年俺たちは焼肉とか居酒屋には行けなくてこういった定食屋が多かった。龍友君が紹介してくれたここは美味しい上に色々な種類があって最高の場所だ。
これからのことや、今までの反省を軽くしてからほとんど馬鹿騒ぎ。若いっていいなって思わず思った。

「さて、そろそろこれくらいで帰るか、明日も仕事やしな。」

龍友君の言葉で解散になって玲於と二人で途中まで歩くことになった。

「あー楽しかった」

「亜嵐くんシラフなのに煩いから本当面白かった。」

「そう…?えへへ」

玲於に誉められたら嬉しくて頬が緩む。

「俺こっちだから明日ね。」

「うん。明日。」

玲於と別れてすぐ家に帰ったらさっき会って別れたばかりなのにもう玲於のことが恋しくなった。



これって恋なのかな…?

玲於パレス⚓️🤟🐷


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続き待ってた!また求む!

佐鈴
2017/08/20 9:18:23 違反報告 リンク