【スプラトゥーン2】①私がそれを持つ理由

小説 オリキャラ スプラトゥーン
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・オリイカが出てきます。
・オネエ口調の人が出てきます。
・テンションだけで書いています。

ご注意ください。

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ああだめだ、間に合わない。そう思って振り返った時には遅かった。眼前にまで迫ったダイナモローラー。リッター3kを構える間もなく、私は重圧と共に消えていった。

「おいお前!キルできないならチャージャー持つんじゃねえよ!!」
「ご、ごめんなさい……っ」
「あーもう、マジ最悪。アンタのせいで負けちゃったじゃん」
「初心者のくせに調子乗ってリッターなんて担ぐなよ」
「……ごめんなさい…………」

怒りを込めた鋭い視線に負け視線を逸らす。視界が歪んでいき、涙を堪えるように唇を噛んだ。
私のせいで負けたのに、私が泣いてはいけない。泣きたいのは私のせいで負けたこのイカたちなのだ。

「そう落ち込むなよリタ、どうせみんな最初は初心者だろ?」

解いたゲソをまとめ直しながら涼しい顔でそう言ったのはボールド君だった。先程のナワバリバトルで彼に何回キルされたのか、正直よく思い出せない。ダイナモローラーで叩かれたせいなのか、単純に数が多すぎただけなのか……

「そーだよリタちゃん!ボールド君の言葉はアテになんないけど、アタシだって足引っ張っちゃたし!」
「けどアンタはまだ塗れてたでしょ、ローラ……」

大丈夫!!そう私に言葉をかけてくる少女ローラは、私の両手を包み込み、心地よい温かみを分けてくれる。けれど、今の私に必要なのは慰めでも激励でもない。

「!いきなりどうした?」

ガタッという椅子の音に驚いたボールド君が目を丸くしながら尋ねる。

「ブキチのとこで、ちょっと練習してくる」
「あっ、じゃあアタシたちも……」
「来なくていい、一人の方が気楽だから」
「おいリタ……!!」

2人にはきっと分からない。チャージャーは、他の武器とは違うんだ。心の中でそう叫ぶ。自分が出来ないだけなのに、二人に当たるのは間違いなのくらい分かっていた。

けれど、腹の中を疼く感情を、どうしていいか分からなかった。

5歳児な初心者


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紫乃様>>

コメントありがとうございます……あんまり文章書くのは得意ではないのですが、そう言って頂けるのは嬉しいです。


5歳児な初心者
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